小学生の頃、理科の授業で顕微鏡をのぞいたときのワクワク感を覚えていますか? 研究所や検査センターで働くと、そのワクワクを“仕事として”味わうことができます。ここでは、顕微鏡を使ったサンプル検査の1日を、実験補助の視点からイメージしてみましょう。
午前:サンプルの受け取りと前処理
出勤したらまず、その日に検査するサンプルを確認します。食品工場であれば、製造ラインから採取された製品サンプルや拭き取り検査のスワブなど。病院の検査室なら、血液や組織片などが届きます。伝票を見ながら、ラベル番号と内容が一致しているかをチェックするのが最初の仕事です。
次に、顕微鏡で観察できる状態にするための「前処理」を行います。必要に応じて染色液に浸したり、薄くスライスしたり、カバーガラスで挟んだりといった作業です。どの処理もマニュアルがあり、手順通りに進めれば問題ありません。ここで大切なのは、サンプルを取り違えないようラベル管理を徹底することです。
午後:顕微鏡観察と記録
前処理が終わったサンプルを顕微鏡にセットし、ピントと明るさを調整して観察を始めます。微生物検査ならコロニーの形や数を数え、細胞観察なら形の異常や分裂の状態などをチェックします。観察結果は、専用シートやExcelに記録し、必要に応じて写真を撮影して保存します。
最近ではデジタル顕微鏡も増えており、モニター画面で拡大表示された画像を見ながら数を数えたり、画像解析ソフトで自動カウントしたりすることもあります。手先だけでなく、パズルを解くような“観察ゲーム”の感覚で楽しめる仕事です。
1日の終わり:機器の片付けと翌日の準備
検査が終わったら、顕微鏡周りの机を拭き、使用したスライドガラスの廃棄や洗浄を行います。翌日スムーズに作業が始められるよう、必要な試薬やツールをそろえておくのも大切な仕事です。顕微鏡は繊細な機器なので、レンズのホコリを飛ばし、カバーをかけてから退勤します。
サンプル検査の仕事は、決して派手ではありませんが、「自分の目で確認した結果が、安全・品質・医療の安心につながっている」と実感できるやりがいの大きい仕事です。顕微鏡をのぞくことが好きだった人にとっては、毎日が小さな発見の連続になるでしょう。