HPLCの仕組みとは?研究職パートを目指す人のための初心者向け入門
HPLC(高速液体クロマトグラフィー)は、医薬品、食品、環境分析など、多くの分野で使われる分離分析の代表的な技術です。求人票に「HPLC経験者歓迎」と書かれているのを見て、気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、研究職パートや分析補助を目指す未経験者に向けて、HPLC の基本原理と装置構成、どんな仕事で使われるのかをやさしく解説します。
HPLCの基本原理
HPLC を一言でいうと、
「成分の混ざった液体を、カラムという細長い管の中で分けて、順番に検出する装置」
です。カラムの中には「固定相」と呼ばれる粒子がぎっしり詰まっており、その粒子との相性の違いによって、各成分がカラム内を進むスピードが変わります。
- 固定相と相性が良い成分 → なかなか前へ進めず、後ろの方で検出
- 固定相と相性が悪い成分 → すぐに通り抜けて、早めに検出
HPLC装置の主な構成
- 移動相(溶媒)を送る「ポンプ」
- 試料を注入する「インジェクター」
- 成分を分離する「カラム」
- 分離した成分を検出する「検出器(UV、蛍光など)」
- 結果を表示・保存する「データ処理装置(PC)」
分析者は、溶媒の種類や混合比、カラムの種類、温度、流量などの条件を設定し、目的成分がきちんと分離されるように条件を最適化します。
HPLCで何が分かるのか
- 目的成分の濃度(定量)
- 不純物や分解物の有無
- 原料ロット間のばらつき
- 経時変化による劣化
例えば、医薬品なら「有効成分が規定量入っているか」「有害な不純物が基準以下か」、食品なら「ビタミンや添加物の含量」などをチェックすることができます。
未経験者がまず覚えるべきこと
- 試料調製(溶解・ろ過・希釈)を丁寧に行う
- カラムや装置を傷めないよう、適切な溶媒を使う
- クロマトグラム(ピークのグラフ)の読み方を学ぶ
- 履歴や条件をしっかり記録する
最初は「ボタンを押して結果を出すだけ」の簡単なオペレーションからスタートし、徐々に条件設定やトラブルシューティングを任されるようになります。HPLCに触れた経験は、他の分析機関や製薬企業でも高く評価されるスキルです。