pH・濁度・導電率とは?水質検査でよく見る測定値の意味を簡単に理解する
水質検査の報告書を見ると、必ずと言っていいほど登場するのが「pH」「濁度」「導電率(電気伝導率)」です。数字を眺めてもピンとこないかもしれませんが、意味が分かると水の状態を直感的につかめるようになります。
この記事では、水質検査で代表的な3つの指標「pH・濁度・導電率」について、理系が苦手な方でもイメージできるように解説します。
pH:酸性かアルカリ性かを表す目安
pHは水溶液の「酸性・中性・アルカリ性」を数値で表したものです。
- pH 7 前後:中性
- pH 7 未満:酸性側
- pH 7 より大きい:アルカリ側
たとえば、レモン汁は強い酸性、石けん水は弱いアルカリ性です。飲料水では、おおむね pH 5.8〜8.6 の範囲に入っていれば問題ないとされます。pH が極端に外れていると、配管の腐食や金属の溶け出し、薬剤の効き方の変化など、さまざまな影響が出ます。
濁度:どれだけ水が濁っているか
濁度は、水にどれだけ「にごり」があるかを表す指標です。泥や細かい粒子、コロイドなどが多く含まれていると、光が散乱して濁度が高くなります。
- 濁度が低い → 見た目が澄んでいる
- 濁度が高い → 見た目がにごっている
飲料水では、濁度の基準が厳しく設定されています。見た目の問題だけでなく、濁りの中に細菌や汚染物質が潜んでいる可能性もあるためです。
導電率:どのくらいイオンが含まれているか
導電率(電気伝導率)は、水がどれだけ電気を通しやすいかを表しています。水の中には、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、塩化物イオンなど、様々なイオンが溶けています。イオンが多いほど電気を流しやすくなり、導電率が高くなります。
逆に、超純水のようにほとんどイオンがない水は電気をほとんど通しません。導電率は、水の“ミネラル量”や“汚染の入り方”をざっくり把握するのに役立ちます。
3つの指標を組み合わせて水の状態を判断する
pH・濁度・導電率を単独で見るだけでなく、組み合わせて判断することで、より深く水の状態を理解できます。
- pHは正常なのに濁度が高い → 固形物混入やフィルター不調の可能性
- 濁度は低いが導電率が急上昇 → 溶解性の塩類や薬剤の流入を疑う
- pHが急に変化 → 酸やアルカリの混入・装置トラブル等
水質検査の仕事では、単に数字を記録するだけでなく、「この変化は何を意味するのか?」を考えることが重要です。そこから原因究明や改善提案につなげていくことで、技術者としての価値が高まります。